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2012年10月15日月曜日

ストーリー S-05-03 ~アニメを作ろう!















「多分、翔馬から聞いてると思うが、私はアイツに旅行の仕事について否定的な言い方をしている。」

「はい、少しだけその話は聞いています。でも俺は」

「わかってるよ。そう焦らないで聞いてくれ。」

「私が息子に伝えていることは決して本意ではないんだ。」

「俺、社長がこの仕事を誇りに思っているのを感じます。それに、社員の人たちもそんな社長の気持ちに応えたいって…。」

「そうか…。そう言ってくれるのはとても嬉しいよ。」

「何故、私が翔馬にそんな風にしているかわかるかい?」

「そ、それは…。」

「私は、できることなら跡を継いで欲しいと思っている。親心ってやつかな…。ただ、アイツはこの仕事を理解しようとしないし、寧ろ馬鹿にしている。少しでも興味を持ってもらえればと君と同じように手伝いの真似事をさせているが身を入れて働こうともしない。私が説得して感じてもらうもんじゃないって思ってる。仕事ってそんなに甘いもんじゃない。アイツをウチで働かせたりしたら、きっとダメな奴になってしまう。甘えが出るからな。好きな仕事をまだ見つけられないってのはわかってる。それは私の若い頃だってそうだった。だから、アイツには若いうちに仕事ときちんと向き合うきっかけを与えられたらと。これも親心だな。親ばかってやつかもしれない。知り合いに厳しく仕込んでくれそうな社長がいるから頼んでいるんだが、アイツにその話をしたら、すっかり、怒ってしまってな…。」

「…。」

「すまんな。回りくどい話をして。今口くんの就職の話だったよな。私は、こう考えている…」




** 【9月28日記事の転載】 **

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